ホテリングとは?メリット・デメリット、導入時に注意するポイントを解説

お役立ち情報

 

ホテリングとは

 

最近、ホテリングという言葉をよく耳にするようになりましたが、実際にはどのようなシステムなのでしょうか。
ホテリングとは、社員が机などのワークスペースを出社に応じて予約するフリーアドレスを元にしたオフィス管理方法です。
固定席の概念をなくし席を自由に選択できる点においてはフリーアドレスと同じですが、ホテリングは出社に応じて自分の席を予約することを意味します。
出社時に空き座席が無くて困ることがなく、必要な座席数を適切に管理することができます。
この限られたスペースを最大限に有効活用する発想こそが、ホテリングの大きな特徴です。
例えば、長期短期を問わず客先に常駐する技術者、打ち合わせや商談で外出している営業マン、社内の席が空いていることが良くあります。
そうした席を他の社員が使用することで、スペースや維持コストなどの無駄を削減することができます。

 

ホテリングが注目される背景

ホテリングが注目される背景には、テレワークの増加やオフィスのスペース効率化が挙げられます。
最近はテレワークが普及しているため、社員が出社する日も多くないでしょう。
そのため、オフィス内の席が空いている時間が増え、スペースを無駄にしてしまうことが問題となっています。
ホテリングを導入することで、社員が必要なときだけオフィスに出社し、効率的な座席管理が可能です。
 
フリーアドレスの在席・出社状況の把握にお困りではありませんか?
NTTデータルウィーブの座席管理システム「Desk Mosaic」なら、誰がどこにいるかが一目でわかる!
 
 

ホテリングを導入するメリット

 
ホテリングを導入することで、以下のようなメリットがあります。
 

勤怠・出社管理がしやすくなる

ホテリングを導入すると、社員は使いたい席を予約して利用するため、システム上から誰がどこにいるか把握することができます。
また、利用する時間を指定して予約し、実際に使う時間をチェックイン/チェックアウトで管理するため、勤怠や出社管理がしやすくなるでしょう。
 
※チェックイン/チェックアウトとは
実際に出社して席の利用を開始する際、チェックインを行うことでシステム上に実際に席の利用を開始したことが登録されます。
逆に席の利用が終了した際にはチェックアウトを行うことで、席の利用を終了することができます。
予約された時間から一定時間チェックインが行われない場合は、自動で席予約をキャンセルすることも可能です。
席予約をキャンセルすることで、他の人の利用を促し、席の稼働率を向上させる効果があります。
 

フリーアドレスでも誰がどこにいるかわかる

フリーアドレスを採用した場合に、誰がどこにいるかわからずコミュニケーションがとりにくいという点が大きな問題です。
マネージャーが部下の居場所を把握したり、社内の困りごとを総務担当者に相談したり、コミュニケーションをとりたい場面は仕事を行う上では多く存在します。
そこでホテリングを導入すると、社員がどの席に座っているかがわかるため、コミュニケーションを円滑する手助けになるでしょう。
 

オフィスのスペース活用が効率的になる

導入後、座席の稼働率など実際どれだけ座席が利用されたか分析が必要な場面があると思います。
ホテリングでは、よく利用される拠点やフロアはどこなのか、逆に使われない場所はどこなのか、データとして集計することができます。
データを分析することで、自社の働き方にあった適切なオフィススペースを検討し、ファシリティコストの最適化や社員の働き方満足度の向上に繋がるでしょう。
 

従業員が状況に応じて仕事をする場所を選べる

一般的にホテリングでは、拠点やフロアごとに席の配置と予約状況が可視化できることが大きなメリットとなります。
そのため、誰かの近くで仕事をしようと席を選んだり、移動の途中にあるオフィスで仕事しようとしたり、自由な形態で仕事を行うことができます。
社員が自身で効率的に仕事をする場を選ぶことができるため、生産性の向上に寄与することができるでしょう。
 

感染対策ができる

ホテリングでは社員がいつどこの席を利用していたのか履歴管理としても活用できます。
そのため、社員が感染症を発症した際に実際にどこの席を利用していたのか判断することができ、対象の席や周辺スペースの除菌作業などに活用することが可能です。
また、近くに座っていた他の社員に注意喚起を行うことも可能となります。
 
 

ホテリングの注意すべきデメリット

 
一方で、ホテリングを導入することで以下のようなデメリットもあります。
 

予約が面倒

適正にホテリングを利用するためには、社員が席を事前に予約する必要があります。
予約をして実際に席を利用することで、システム上で可視化される情報が正確となり、社員が働く場所を選んだり、管理者がオフィスの利用状況を正しく分析することが可能です。
面倒で予約しなかったり忘れたりすると、システムの健全性が保たれなくなります。
そのため、予約までの操作が簡単であったり、分かりやすい画面を提供しているホテリングシステムを選定すると良いです。
 

空予約や予約なしで利用される

「空予約」とは席が予約されていても、実際には利用されていない状態のことです。
予約した社員が出社を中止したり別の席に座ることになった際、席予約をキャンセルすれば問題ないのですが、忘れてしまったり、面倒だったりしてキャンセルしない時に空予約が発生します。
空予約が発生している現場では、予約上は空きがないように見えたとしても、実際に席に行ってみると使われていない、ということが起こります。
また、空予約が多く予約自体が形骸化すると、予約せずに席を利用する社員もいるかもしれません。
空予約を防止する有効な策としては、自動キャンセルの機能を搭載したホテリングシステムを導入することです。
これは、予約された開始時間を過ぎても実際に席が使われていない場合(チェックインされていない場合)、システムが自動で予約をキャンセルしてくれます。
予約がキャンセルされるため、他の人も席を利用することができるようになり、空予約が防止されます。
 

席が固定化

毎日のように出社する社員がいる場合、毎回同じ席を使い続ける人が少なからずいるはずです。
席が固定化すると、部署を跨いだコミュニケーションを活性化するというフリーアドレス導入のメリットが享受しにくくなります。
決まった人が常にどこにいるかわかる、といった席が固定化することへの肯定的な意見もあるかもしれません。
しかし、ホテリングを導入すれば誰がどこにいるか可視化されるため、その問題も解消されます。
また、ホテリング上で表示するマップにソロワークエリアやグループワークエリアなど目的別にエリアをわかりすく表示することで、目的に沿ったエリアを社員に選んでもらうよう促すことも可能です。
 

ホテリングをスムーズに導入するためのポイント

ホテリングを導入する際には、以下のポイントに注意することが大切です。
 

出社人数を考慮したオフィスレイアウトを作る

フリーアドレスを導入してホテリングを行う場合、オフィスを効率的に利用することが効果的です。
一般的にオフィスに用意する席は社員数に対して約7~8割と言われていますが、この数値は各社の働き方次第で変動します。
テレワークを主軸とする会社では出社が必要な部署をメインとして考える必要があるでしょう。
営業職が客先訪問の間に利用するのであれば、サテライトオフィスを検討するのも手かもしれません。
協調してクリエイティブな作業をするためのエリアを設けることが重要な職種もあるでしょう。
上述の通り一概に語ることはできませんが、自社の社風や働き方から出社人数を想定し、必要なオフィスレイアウトを構築していくことが重要です。
 

ホテリング(座席管理)システムを導入する

ホテリングシステムを導入することで、社員がどの席に座っているか把握することができます。
誰がどこに座っているかわかることでコミュニケーションを円滑にし、社員の出社管理もしやすくなるでしょう。
また、オフィスの利用状況を確認し、事前に予約を行うことで出社に対する社員の安心感を高めることも可能です。
オフィスレイアウトを担当する総務部などの立場からは、実際にどのくらい席やフロアが利用されているか稼働率も可視化することができ、更なるオフィススペースの効率化にも貢献します。
 

定期的にオフィスや運用を改善

ホテリングシステムから得られた稼働率などの定量的データと、社員からのフィードバックなどの定性的データから改善点を検討し、定期的にオフィスや運用を改善していくことが重要です。
より効率的に運用することで、ファシリティコストを削減し、社員の生産性が向上します。
 

まとめ

ホテリングに関するメリットやデメリット、導入時に注意するポイントを解説してきました。
ホテリングはフリーアドレスの課題点を解消するシステムとして非常に有効です。
誰がどこに座っているか一目でわかりコミュニケーションを円滑にしてくれます。
そして、利用実態を分析することで更に効率的にオフィスを運用していけるようになります。
ホテリングは働く社員も、オフィスを管理する総務部門も、それぞれにメリットが大きいシステムです。
フリーアドレスを導入している企業は、ホテリングを検討いただきフリーアドレスの効果を最大化していただきたいです。
 
フリーアドレスの在席・出社状況の把握にお困りではありませんか?
NTTデータルウィーブの座席管理システム「Desk Mosaic」なら、誰がどこにいるかが一目でわかる!