フレキシブルオフィスとは?導入メリット・コスト・選び方を徹底解説

コラム

フレキシブルオフィス メリット コスト 選び方 解説テレワークやオフィスの見直しが進む中で、注目を集めているのが「フレキシブルオフィス」。多様な働き方に対応しやすく、企業の変化にも柔軟に対応できることから、導入を検討する企業が増えています。本記事では、フレキシブルオフィスの基本から導入のメリット、費用感、選び方までを総務担当者の視点でわかりやすく解説します。

フレキシブルオフィスとは?企業が知っておくべき基礎知識

 この章では、フレキシブルオフィスの基本的な特徴や、従来のオフィスとの違いを明らかにします。また、主要なタイプや、導入の背景にある企業ニーズについても見ていきましょう。

フレキシブルオフィスの定義と従来型オフィスとの違い

フレキシブルオフィスとは、短期間や少人数など柔軟な条件で利用できるオフィス形態の総称です。一般的な賃貸オフィスと違って、契約期間が月単位で済むことも多く、必要な分だけスペースを確保できるのが特長です。

従来型のオフィスでは、広さや期間をあらかじめ固定するのが基本ですが、フレキシブルオフィスは変化に合わせて調整可能です。社員数や働き方の変化が激しい今、柔軟に使える点は企業にとって大きなメリットといえます。

代表的なフレキシブルオフィスの種類と特徴(コワーキング・レンタル・シェアオフィス)

フレキシブルオフィスにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

コワーキングスペースは、複数の企業や個人が同じ空間で働くスタイルで、オープンな雰囲気が魅力です。コミュニケーションのしやすさや自由なレイアウトが特徴です。

一方、レンタルオフィスは個室が用意されており、プライバシーを重視する企業に適しています。

シェアオフィスは、複数企業が同じ空間を区切って利用するスタイルで、コストを抑えつつ自社スペースも確保できます。

企業がフレキシブルオフィスを導入する主な目的とは?

企業がフレキシブルオフィスを選ぶ理由のひとつは、変化する働き方への対応です。テレワークや出社頻度の変動に応じて、必要なときだけ利用できるオフィスは、柔軟な運用にぴったりです。

また、短期間のプロジェクトや新規拠点の立ち上げなど、スピーディーにスペースを確保したい場面にも便利です。コスト削減だけでなく、社員の働きやすさを重視する企業にも支持されています。

 

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フレキシブルオフィスの料金体系とコストの考え方

この章では、フレキシブルオフィスにかかる費用の考え方や料金モデルについて解説します。総務担当者として把握しておきたいコストの内訳や注意点も紹介します。

フレキシブルオフィスの料金モデル(固定・従量課金・法人契約)

フレキシブルオフィスの料金体系には主に3つのパターンがあります。

「月額固定型」は、毎月一定の料金を支払って専用スペースを利用するモデルで、常時使用するチームや部署に適しています。

「従量課金型」は、使った時間や日数に応じて料金が変動する仕組みで、使用頻度が低い企業やプロジェクト単位の利用に向いています。

もう一つが「法人契約型」。これは複数の拠点やスペースを社員が自由に使えるモデルで、全国に出張の多い営業部門や、拠点を持たない分散型の働き方に対応したい企業におすすめです。自社の働き方や利用シーンを明確にすることで、最適なプランを選びやすくなります。

企業向けプランの料金相場とコスト削減のポイント

フレキシブルオフィスの料金相場は、都市部か地方か、個室か共用かなどによって大きく異なります。一般的に1人あたり月2〜6万円前後が多く、個室タイプやハイグレードな施設になるとさらに高額になります。契約形態によっては、敷金や保証金が不要なケースもあり、初期コストを抑えたい企業には大きな魅力です。

コストを抑えるポイントとしては、まず「本当に必要な機能を見極めること」。たとえば、会議室や登記サービスが不要であれば、それらがセットになった高額プランではなく、最低限のサービスで十分なプランを選ぶことで費用を抑えられます。加えて、利用人数や時間が不確定な場合には、従量課金型のプランを活用することで無駄な支出を減らせます。

初期費用・設備費・オプション料金など、追加コストに注意

「月額○万円」と聞くと安く感じられるかもしれませんが、実際にはさまざまな追加費用が発生することもあります。代表的なものに、初回登録費用やカード発行手数料、ロッカー使用料、会議室の時間貸し料金などがあります。また、複合機の利用や郵便物の受け取り、専用電話番号の取得などもオプション扱いとなる場合が多いです。

これらの追加費用は、積み重なると月額費用の2〜3割増になることもあります。そのため、契約前に料金表を細かくチェックし、自社にとって不要なサービスが含まれていないか確認しておくことが重要です。見積書に含まれる項目を一つひとつ確認することで、予算内での導入が現実的になります。

 

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フレキシブルオフィスを導入するメリット|企業にとっての利点とは?

この章では、企業がフレキシブルオフィスを導入することで得られる主なメリットを紹介します。コストや働き方、採用面での効果にも注目してみましょう。

働き方の柔軟性が向上し、社員の生産性がアップする

固定席に縛られないフレキシブルオフィスは、テレワークと出社を組み合わせたハイブリッド勤務との相性が抜群です。必要なときに必要な場所で働けるため、通勤時間の短縮や集中できる環境の確保につながり、結果的に社員のパフォーマンス向上が期待できます。

また、多拠点展開しているオフィスブランドを活用すれば、営業や外回りが多い職種でも移動中に仕事ができるなど、フレキシブルな働き方を選びやすくなります。こうした環境整備は、社員の満足度にも大きく貢献します。

オフィス賃料・固定費を削減し、コストパフォーマンスを最適化

一般的なオフィス契約に比べて、フレキシブルオフィスは初期費用が低く、月額の固定費も最小限で済むのが魅力です。社員数の増減に合わせてスペースを調整できるため、無駄な空間を抱えずに済み、コストの最適化が可能になります。

さらに、家具・インフラが備え付けられている施設も多く、内装費や設備投資を抑えられる点も見逃せません。特に事業フェーズが変化しやすい中小企業やスタートアップには、こうした柔軟性が大きなメリットになります。

企業の採用力向上と優秀な人材の確保につながる

快適でおしゃれな空間が多いフレキシブルオフィスは、「働きやすい職場」として候補者に好印象を与えやすく、採用ブランディングの一環としても効果的です。とくにZ世代やミレニアル世代は、柔軟性や居心地の良さを重視する傾向があるため、こうしたオフィス選びは優秀な人材の確保にもつながります。

また、通勤しやすい立地にオフィスを構えることで、採用対象エリアが広がる点も大きな利点です。人材確保が難しい中で、オフィスの選び方が採用競争力を左右する時代になってきています。

 

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フレキシブルオフィス導入のデメリットと対策

 多くのメリットがあるフレキシブルオフィスですが、導入にはいくつかの懸念点も存在します。この章では、よくあるデメリットとその対処法について押さえておきましょう。

社員間のコミュニケーション不足

フレキシブルオフィスは、個別に仕事をしやすい反面、社員同士の偶発的な会話や情報共有の機会が減ることがあります。固定席がないことによって「誰がどこにいるのか分からない」と感じる場面も出てくるかもしれません。

対策としては、定期的な出社日を設定したり、チャットツールやバーチャルオフィスを併用して、リアルタイムなコミュニケーションの導線を整えることが有効です。チームの一体感を保つための設計が鍵になります。

情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティリスク

共有スペースでは、周囲に機密情報が見聞きされるリスクもゼロではありません。特に来客が多い施設や、複数企業が同居する環境では、セキュリティ対策が甘いとトラブルの原因になりかねません。

このリスクを回避するには、個室型のプランを選ぶ、VPNなどの安全な通信環境を整備する、社外秘の打ち合わせはオンラインで行うなどの工夫が必要です。事前に施設のセキュリティ方針も確認しておきましょう。

企業文化や一体感が維持しにくい

オフィスに集まる頻度が下がると、自然と「雑談の中から生まれるアイデア」や「社内の空気感」が希薄になるという声もあります。とくに新入社員や中途採用者にとっては、会社への帰属意識を持ちにくくなる可能性があります。

このような状況を防ぐには、定期的な対面イベントやワークショップを開催したり、企業の価値観を発信する場を設けることが効果的です。物理的な場だけでなく、カルチャーを共有する「時間」や「体験」も大切にすることが求められます。

 

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フレキシブルオフィスの効果的な活用法|成功する運用方法とは?

フレキシブルオフィスをただ導入するだけでは、十分な成果は得られません。この章では、実際の活用シーンで効果を最大化するためのポイントや工夫について紹介します。

オフィス出社とリモートワークの最適なハイブリッド戦略

多くの企業が取り入れているハイブリッドワークでは、フレキシブルオフィスを「必要なときだけ使う出社場所」として活用するのが効果的です。たとえば、週に1〜2回だけ全員が集まる「チームデー」を設けることで、業務の効率とコミュニケーションのバランスをとることができます。

働き方にメリハリがつくことで、リモートワークの集中力と、対面ならではの協働の両立が可能になります。勤務日ごとの使い分けや、職種・チームに応じた利用ルールの整備が成功の鍵となります。

チームワークを向上させるためのコミュニケーション施策

フレキシブルオフィスを使うことで、オフィスの在り方そのものを「交流の場」として再定義する企業も増えています。単にデスクで作業する場所ではなく、チームでアイデアを出し合ったり、雑談を通して関係性を深める空間として活用するのです。

そのためには、コラボレーションスペースやカジュアルミーティングルームの活用が有効です。また、顔を合わせる機会が減ることを見越して、社内報や定例報告会といった情報共有の仕組みも整えておくと、心理的な距離が縮まりやすくなります。

社員の満足度を高め、働きやすい環境を整えるポイント

フレキシブルオフィスは、社員の「居心地の良さ」を高める要素も多く備えています。たとえば、おしゃれなインテリアや開放的な空間、無料のドリンクなど、日常にちょっとした楽しさを加える工夫がされていることもあります。

こうした要素は、働くモチベーションの向上にもつながります。社員にとって快適で、自分らしく働ける環境を提供することで、エンゲージメントや離職率にも良い影響が期待できるでしょう。オフィス選定の際は、数字だけでなく「感覚的な心地よさ」も重視することがポイントです。

 

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フレキシブルオフィスを選ぶ際のチェックポイント

 数あるフレキシブルオフィスの中から、自社に合った施設を選ぶにはいくつかの視点が必要です。この章では、選定時に注目すべきポイントを整理してご紹介します。

立地・アクセスの利便性

オフィスの立地は、社員の通勤負担を左右する大切な要素です。最寄り駅から徒歩数分圏内にあることや、複数路線が利用できるかどうかは、出社のしやすさに直結します。とくにテレワークと併用する場合、たまに出社する社員にとってアクセスの良さは重要です。

また、クライアントとの打ち合わせで利用する可能性がある場合には、ビジネス街に近いかどうかもチェックポイントになります。オフィスの場所が与える企業イメージにも配慮して、立地選びを行いましょう。

設備・サービスの充実度

フレキシブルオフィスによって、提供される設備やサービスの内容は大きく異なります。高速Wi-Fi、プリンター、会議室、ラウンジなど、日々の業務に必要な機能が揃っているかどうかを確認しましょう。入居後に「想像より設備が不便だった」と感じるケースは少なくありません。

また、受付対応や郵便受け取りサービスがあると、外部とのやり取りがスムーズになります。サービスの内容だけでなく、その質や対応スピードも、オフィス運営の満足度を大きく左右するポイントです。

企業の成長フェーズに合うかどうか

現在の社員数や事業規模だけでなく、今後の成長や組織の変化も見据えたオフィス選びが大切です。たとえば、今後拠点を増やす可能性があるなら、全国展開しているオフィスブランドを選ぶことでスムーズな移行ができます。

また、短期間の利用にとどまらず、長期的に活用する予定がある場合は、契約の柔軟性や拡張性もチェックしましょう。将来的な変化に対応できる余地のあるオフィスは、企業の成長を後押しする安心材料になります。

 

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まとめ

フレキシブルオフィスは、コスト削減と柔軟な働き方を両立できる有効な選択肢です。働き方改革や人材確保の観点でも注目されており、導入企業は増加傾向にあります。一方で、選定や運用には注意点もあるため、導入目的や自社の状況に合った形で活用することが大切です。企業の成長フェーズに応じた判断で、最適なオフィス環境を整えていきましょう。

 

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